くらべて原子力

原子力施設の基本設計をくらべるブログです。

原発の『グランド蒸気発生器』ってどんな設備?

原発の『グランド蒸気発生器』について紹介します。

『グランド蒸気発生器』とは、『復水器』から放射性物質や空気が出入りすることを防ぐための蒸気を作り出す設備をいいます。

原発の『グランド蒸気発生器』について知りたい方は、参考にしてみてください。

原発の『グランド蒸気発生器』とは:「グランド蒸気」を作り出す設備

原発の原子炉圧力容器のなかでは、ウランやプルトニウムといった燃料が中性子と衝突し核分裂を引き起こすことにより大きな熱が生まれます。

この熱を利用して、原発では原子炉圧力容器のなかで高温・高圧の蒸気を発生させ、この蒸気で巨大なタービンを回して発電しています。

 

この巨大なタービンは、『復水器』と呼ばれる蒸気で充満した設備のなかにあり、蒸気の力でタービンとつながる軸とともに回っていますが、この軸は『復水器』を貫いているため『復水器』と軸とのあいだには少しすきまができます。

 

『復水器』のなかに充満する蒸気には原子炉圧力容器のなかで生まれた放射性物質が含まれている場合があり、原発の作業員の被ばくを低く抑えるためには、放射性物質により汚染された蒸気が『復水器』から外へ出ていくことを防ぐ必要があります。

 

また、効率的な発電のためには『復水器』のなかは常に蒸気だけが充満していることが必要なことから、『復水器』とタービンの軸とのあいだのすきまから空気が入り込むことを防ぐ必要があります。

 

原発では、「グランド蒸気」という専用のきれいな蒸気を作りこれを利用することで、『復水器』とタービンの軸とのあいだのすきまから放射性物質により汚染された蒸気が出て行ってしまったり、『復水器』とタービンの軸とのあいだのすきまから効率的な発電に不要な空気が入り込むことを防いでいます。

 

『グランド蒸気発生器』とは、『復水器』とタービンの軸とのあいだのすきまから蒸気や空気が出入りすることを防ぐための「グランド蒸気」を作るための設備をいいます。

 

原発の『グランド蒸気発生器』について解説!

原発では、「グランド蒸気」を利用して、『復水器』とタービンの軸とのあいだのすきまから蒸気や空気が出入りすることを防いでいます。

「グランド蒸気」は、原発の運転に一度使われた水をきれいにして、この水を重油を燃やして生まれた熱や電気により生まれた熱などによりヒータで加熱して蒸発させることにより作ります。

『グランド蒸気発生器』とは、重油や電気の熱を利用して、水から蒸気を作り出すための設備のことをいいます。

 

『グランド蒸気発生器』って具体的にどんな設備?

『グランド蒸気発生器』って具体的にどんな設備?公開情報を調べてみました!

原発の『グランド蒸気発生器』について調べたところ、以下のような設備であることがわかりました。

補助ボイラ―(重油)と原子炉の蒸気からの熱を利用して『グランド蒸気発生器』で作られた「グランド蒸気」がタービンなどへ送られていることが確認できます。